近くの結婚式司式者

司式者は、挙式において欠かせない存在です。婚姻を正式なものにしてくれるだけでなく、その日の雰囲気やムードをつくる役割も担っています。そのため、役所での簡易的な式ではなく、きちんとした結婚式を行うのであれば、おふたりの大切な一日のために、どんな司式者にお願いするかをじっくり考えることが大切です。

特定の宗教には属していないけれど、きちんと意味があり、心のこもった、自分たちらしい挙式にしたい。そんなカップルがよく選ぶのが司式者です。形式ばった台本どおりではなく、おふたりのためだけに考えられたセレモニーを行い、エピソードや思い出話を織り交ぜながら、おふたりの愛の物語を描き出してくれます。

司式者は宗教的な要素を取り入れた挙式を行うこともでき、特に異なる宗教背景を持つおふたりにとって心強い存在です。どちらか一方の信仰を犠牲にするのではなく、お互いのルーツを尊重し合える形でセレモニーをつくることができます。こうしたスタイルは、パートナーが改宗しない限り礼拝堂などでの挙式が認められないカップルにとって、よりいっそう意味のあるものになります。

LGBTQIA+コミュニティにとっても、結婚式の司式者は大きな支えとなることが多くあります。宗教施設や公的機関での画一的な挙式と比べて、司式者によるセレモニーは柔軟で、アイデアにもオープンであることが多いからです。そのおかげで、人種やバックグラウンドにかかわらず、すべてのカップルが自分らしくいられる、特別感のある空間をつくりやすくなります。

司式者は、挙式の中でもとてもパーソナルで親密な役割を担うため、候補となる司式者とは本番前に必ず直接会い、相性をしっかり確かめておきましょう。人柄が好きかどうか、ユーモアのセンスに共感できるか、そして自分たちの話を安心して打ち明けられるか。心から信頼できる相手であってこそ、自然体でいられる挙式が叶います。

候補の中から一人に絞る前に、できるだけ多くの口コミやレビューに目を通しておきましょう。ウェディング・プランニング・アシスタントでは、掲載しているすべての司式者についてレビューを集め、提供しているサービスを多角的に知っていただけるようにしています。可能であれば、気になる司式者本人と話をし、過去に担当したカップルの連絡先を紹介してもらえないか、または今後の結婚式を見学させてもらえないか相談してみるのもおすすめです。

司式者に依頼する魅力は、おふたりのためだけのオーダーメイドな挙式が叶うことです。完全に一から文章をつくることも、既存の台本をベースにしながら、おふたりのエピソードや思い出話を組み込んでアレンジすることもできます。さらに、多くの司式者は誓いの言葉づくりもサポートしてくれます。プロの視点で言葉の響きを整えつつ、お相手の誓いとのバランスもさりげなく調整してくれます。

こうしたことを踏まえると、司式者が決まったら、挙式当日までにしっかり時間をかけて準備を進めることが大切です。おふたりらしさが溢れるセレモニーをつくるには、電話やメールのやり取りはもちろん、実際に会ってじっくり話す機会も必要になります。司式者が、おふたりの関係性や価値観を深く理解できるほど、挙式はより特別なものになっていきます。

一方で、司式者に必ずしもパーソナルな要素をたくさん盛り込んでもらう必要はありません。「挙式はあくまで正式な手続きの一部」と考えているおふたりもいるでしょう。その場合は、親身さよりも、プロフェッショナルで信頼でき、シンプルでスムーズな挙式を進行してくれる司式者を選ぶとよいでしょう。

過去の思い出話をしてほしくはないけれど、衣装の雰囲気にはこだわりたい、または少し変わった場所での挙式をスムーズに進行してほしい。そんなご希望を叶えてくれる司式者もいます。特別なロケーションやスタイルでのセレモニーを得意としている司式者も多くいます。

オーダーメイドのセレモニーであっても、あらかじめ用意された進行であっても、司式者には「堂々としていること」が欠かせません。実際に会ったときや、過去の挙式動画を見たときに、人前で話すことに慣れていて、自然体でいられるかどうかをチェックしましょう。聞き取りやすい声で、リズムよく言葉を紡ぎ、思わず耳を傾けたくなる話し方ができるかどうかも大切なポイントです。

リハーサルを行ってから司式者を変更するのは難しいかもしれませんが、リハーサルをすることで細かな違和感を解消することができます。その場で一緒に流れの「すき間」を埋めたり、台本の言い回しを少し変えたりすることで、よりおふたりらしいセレモニーに近づけられるでしょう。ただし、当日に話す内容をすべて聞いてしまわないように気をつけて。挙式の写真に残るような、自然なサプライズは当日まで取っておきましょう。