予算を抑えた 
結婚式のフラワーコーディネート

• 予算内で叶える、上質な結婚式の花選び
• まずは「花の予算」をしっかり決める
• 花の種類は「こだわりすぎず柔軟に」
• 同じ花を一日じゅう「賢く使い回す」
• 「地元産の花」を選ぶ
• 「旬の花」を味方にする
• 高品質なアーティフィシャルフラワーをレンタルする
• ドライフラワーを取り入れる
• センターピースは「キャンドル＆小物」でボリュームアップ

予算内で叶える、上質な結婚式の花選び

結婚式の花代を賢く抑えつつ、見た目も美しいフラワーデザインを叶えるためのポイントをご紹介します。

まずは「花の予算」をしっかり決める

他の結婚式準備と同じように、花にもきちんと予算を設定することが大切です。特に全体の予算が限られている場合は、最初の段階でしっかり決めておきましょう。

花の予算を組むときは、当日に使いたいアイテムをすべて洗い出すことから始めます。新婦ブーケ、ブートニア、メインテーブル、ゲストテーブルのセンターピース、フラワーガールの花びらなど、必要なものを書き出し、それぞれ何点必要かを数えましょう。そのうえで、おおよその相場をリサーチします。具体的な装花については、フローリストに直接問い合わせて見積もりを取り、提示された金額はすべてメモしておきましょう。4〜5件ほどのフローリストから見積もりを集めれば、どのくらいを花の予算として見込むべきか、おおよその目安が見えてきます。

すべての金額を整理してみると、当初のイメージよりもボリュームを抑える必要がある、と感じるかもしれません。でも、そこで全部を諦めてしまうのは早計です。これからご紹介する節約テクニックを参考にしつつ、プロのフローリストと相談しながら、無理のない形に調整していきましょう。

予算内訳を確認する

花の種類は「こだわりすぎず柔軟に」

フローリストを信頼し、自分たちの予算について正直に共有することがとても大切です。「どうしてもこの花がいい」と強くこだわりたくなることもありますが、予算オーバーになってしまう場合は要注意。まずはフローリストに相談し、似た雰囲気で、結婚式の時期に旬を迎える花を提案してもらいましょう。旬の花なら価格も抑えやすくなります。また、シャクヤクやアジサイのように花頭が大きい種類は、少ない本数でもボリュームが出るため、ブーケや装花のコストダウンにぴったり。リーズナブルなグリーンと組み合わせれば、見た目も華やかでバランスの良いアレンジが叶います。

同じ花を一日じゅう「賢く使い回す」

挙式と披露宴で同じ装花を使い回すのは、なんとなく気が引ける…と感じるかもしれませんが、ゲストが気づくことはほとんどありません。むしろ、予算を上手にやりくりしているカップルはみんな取り入れている方法で、うまく計画すれば花代をぐっと抑えることができます。購入する花の量が全体の4分の1以上減ると考えれば、その効果は想像しやすいはずです。

この方法を取り入れるなら、経験豊富なフローリストに相談し、移動しやすく、形を変えて使えるアレンジを提案してもらいましょう。たとえばウェディングアーチは、分解できるデザインにしておけば、披露宴ではゲストテーブルのセンターピースとして再利用できます。センターピースは結婚式の装花の中でも特に費用がかかりやすい部分なので、ここをうまく兼用できると、大きな節約につながります。

「地元産の花」を選ぶ

食材と同じように、花も地元で仕入れた方が価格を抑えやすい傾向にあります。遠方や海外から新鮮な花を取り寄せる場合、輸送コストが上乗せされるうえ、環境への負担も大きくなります。

どの花にするかで悩んでしまうときは、具体的な品種名はいったん忘れて、「結婚式のテーマカラー」から考えてみるのもおすすめです。色合いや雰囲気だけを決めておけば、そのイメージに合う花を、地元や旬のものから選びやすくなります。

「旬の花」を味方にする

先ほどのポイントともつながりますが、花の価格には「旬」も大きく影響します。自然な生育時期ではないタイミングで無理に育てたり、海外から取り寄せたりすると、その分コストは高くなります。だからこそ、結婚式の日取りに合わせて、その季節に出回る花から選ぶのが賢い方法です。

旬の花は価格が抑えられるだけでなく、品質面でもメリットがあります。シーズン外の生花は、扱いに細心の注意が必要で、条件が悪いとしおれやすくなってしまうことも。特に暑い時期の結婚式では大きなリスクです。結婚式の日程に合った旬の花を選べば、一日を通して元気で、美しく咲き誇ってくれます。

高品質なアーティフィシャルフラワーをレンタルする

生花にシルクフラワーを上手にミックスするのは、予算を抑えながら華やかな結婚式の花を実現するプロのテクニックです。「ゲストにバレてしまうのでは？」「造花はどうしても安っぽく見えそう」と心配になるかもしれませんが、最近の“フェイクフラワー”はとても精巧に作られており、近くで見てもほとんど見分けがつかないものも多くあります。特に生花のブーケや装花の中に織り交ぜると、自然になじんでくれます。

購入ではなくレンタルを選べば、大きな初期費用もかからず、さらにコストパフォーマンスよく取り入れられます。好みの花を選んで、必要な期間だけレンタルすればOKです。どの種類の花をフェイクにするか、どの花なら生花と組み合わせやすいかは、フローリストやレンタル会社に相談して決めましょう。もしこの方法を取り入れたい場合は、準備の早い段階でフローリストに伝えることも大切です。直前になってフェイクフラワーを追加すると、全体のバランスが崩れてしまうこともあるため、事前の共有を忘れないようにしましょう。

ドライフラワーを取り入れる

ドライフラワーは、アーティフィシャルフラワーと同様に、さまざまなシーンで繰り返し使えるのが魅力です。その分、一回あたりのコストを抑えやすいアイテムと言えます。

ドライフラワーを使ったアレンジは、長年にわたりボヘミアンテイストを好む花嫁から支持され、「ふわっとした幻想的で個性的な雰囲気」を演出したいときに人気のスタイルです。ただ、「自分の結婚式のイメージとは少し違うかも」と感じる方もご安心を。ドライフラワーは、生花と組み合わせてもとても素敵に仕上がります。ドライと生花をバランスよく組み合わせることで、デザイン性と耐久性の両方を兼ね備えた装花が完成します。「この花だけは絶対に使いたい」という憧れの花が、季節外れで高価だったり、そもそも手に入りにくい場合は、その花のドライフラワーを取り入れるのも一案です。生花とミックスすれば、予算内で理想の雰囲気に近づけることができます。

センターピースは「キャンドル＆小物」でボリュームアップ

キャンドルは、花に比べてリーズナブルに手に入ることが多いアイテムです。テーブル装花の費用を抑えたい場合は、花の量を少し減らし、その分をキャンドルやグリーンで補ってみましょう。たとえばカーネーションやバラ、シャクヤクのような存在感のある花をメインに選べば、本数をたくさん用意しなくても、十分な華やかさが出せます。お気に入りの花をポイント使いしつつ、キャンドルや小物、花器との組み合わせで全体の世界観を演出するイメージです。

どんな組み合わせが自分たちらしいか、ぜひ楽しみながら考えてみてください。工夫次第で、予算に合わせながらも愛情のこもったコーディネートが必ず見つかります。丁寧に計画した予算の中で、上質で心に残る結婚式の花を取り入れて、忘れられない一日を演出しましょう。